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【三代目JSB】ファンが選ぶ珠玉の曲たちpart1【今市隆二】

これまで今市隆二氏、そして「辛」という楽曲について記事を書き、ありがたいことに1日で3000以上のアクセスをいただいた日もあった。筆者自身のファン歴はせいぜい5~6年と、VBA2から始まった(VBA1もあるが、ここでは三代目JSB関連の活動からスタートとする)今市氏のキャリアを鑑みると決して長いと言えるものではない。しかし、発表された素晴らしい楽曲の魅力を、自分以外の人たちに伝えたい!!という気持ちは強く感じている。そこで、これまで発表されてきた曲の中で、特にこれ!という楽曲たちを、今後も何曲か紹介したいと思う。 本来は本記事のみで完結する予定だったが、1曲目から文量がモリモリになってしまったため、数回に分けていきたい。

・ オヤスミのくちづけ

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この楽曲は2021年に発売された今市隆二氏ソロ名義のアルバム「CHAOS CITY」に収録されている。アルバム全体として見ると、リード曲でもなければMVが制作された訳でもない。目立たないと言うと語弊があるかもしれないが、少し地味な印象の楽曲である。しかし、それが良いのだ。アルバムを通して聞くと、アップテンポな曲たちの後に落ち着いた曲が流れてくる。そしてそのド真ん中、ドンピシャの位置にこの「オヤスミのくちづけ」がバチーンとハマるのだ。これが本当に良いのである。通しで聞くと本当に脳みそが溶けるくらい見事にしてやられたと筆者は感じた。

サウンドとしてはやはり80´sを意識しているのだが、POPな曲調ではなく、どこか懐かしさを覚えるような暖かさのある雰囲気である。筆者はこの曲を最初に聞いた時に、中西保志氏の「最後の雨」という楽曲をふと思い出した。おそらくイントロの雰囲気から連想したのだろう。こういう曲調、本当に大好きである。

そんな「オヤスミのくちづけ」について、今市氏がインタビューに答える記事があるので、一部抜粋して以下に引用する。

ー「オヤスミのくちづけ」は、全然タイプが違うというか、歌詞の世界観もまた違う曲ですよね。

今市:「オヤスミのくちづけ」は2年前の夏につくった曲で、歌謡曲をテーマにつくったバラードです。三代目の「Eeny,meeny,miny,moe!」をつくったチームと曲をつくる中で(※作曲には今市の他、T-SK、HIROMI、BIG-Fの名前がクレジットされている)。自分のソロライブに来てくれた時に、「今市くん、歌謡曲テイストのバラードって合うよね」って話をしてくれて、そこから歌謡曲ヴァイブスの曲つくろう、ではじまった曲なんですよね。

歌詞は完全に自分のイメージというか、自分で映画つくるみたいに物語をつくって書きましたね。だから実体験じゃないんですけど、そういうストーリーが自分の頭の中にあって。なんでそのストーリーが出てきたかわかんないんですけど、けっこう前から頭にあるイメージで、いつかこういう曲をつくれたらいいなって思っていました。それで『CHAOS CITY』をつくる流れの中で、歌謡って部分では80’sに通ずる部分もあったので、今回入れさせてもらいました。やっぱりボーカリストなんでバラードも届けたいって気持ちがすごくあって。 出典:https://rollingstonejapan.com/articles/detail/36263/3/1/1

やはり制作陣としてもこのサウンドは狙っていたものなのだろう。そして、後半でも語られているように、歌詞を通して感じられるストーリーがとても良いのである。切なくも甘いカップルのひと時が描かれているが、二人の関係はただの恋人同士ではないだろうと推測できる。明確なソース元が思い出せないが、この曲の恋人の片方は既に亡くなっていて、幽霊となって現れたという設定を耳にしたことがある。その前提を踏まえて歌詞を一節ずつ辿ると、なるほどと膝を打ってしまわざるを得ない。設定としては古典的なのかもしれないが、ここまで丁寧に、そして優しく描かれるストーリーには、良い!良すぎる!と心を震わされるだけのパワーがある。

今市氏の歌声も素晴らしく、柔らかな声に透き通るハイトーンが、とても心地良いのである。

極めつけはCメロの部分

「絶対離れたりしないで」 あの日の言葉 この胸締め付けるよ oh baby 次は夢の中訪ねるから 逢いにゆくよ

・「オヤスミのくちづけ」 作詞: RYUJI IMAICHI

この場面では、残された者が愛する人を亡くした喪失感、そして去ってしまった者の無念、その二つが描写されているように感じる。そして歌い方にもこれまでと変わっている部分があり、ゆったりと語りかけるような落ち着いた歌い方から一転して、上にも記した喪失感や無念の感情が強めに表現された魂の叫びとでも言うような声色になっている。そのまま大サビへと突入するが、この流れでサビの歌詞を聞くと、夜明けには離ればなれになってしまう二人が、残された僅かな時間まで一緒に寄り添う情景が浮かんでくる。幽霊となってまでも恋人の前に現れ、夜の限られた時間に束の間の逢瀬を重ねる健気な姿。まさに瞬瞬必生である。

まだこの曲を聴いたことがない方には、是非一度聴いていただきたい。そして、楽曲の持つ美しさを全身で感じて、この世界に、そして物語に浸ってみてはいかがだろうか?


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